2014年1月22日水曜日

無塵蔵


昨日から降り続いた雪や雨も、やっと3時くらいから止みました。
浮嶽は真っ白になっていたけれど、ふもとのこの辺はほぼ積もらず!朝からしょぼしょぼと雨が降り続いたのでありました。
 雨とはいえ、寒かった。
まさに大寒。そういう季節なんですね。

 でも、河津桜のつぼみは、そんな冷たい空気のなかでもすくすくと育っています。
いつ咲くんだろう。
来月はあの濃いもも色の花が見れるんだな。。。
それを励みに寒さを耐えよう!

最近、すごく良いドライイチジクを手に入れました!
 トルコ産のイチジクです。
たっぷりとした大きさ。カチカチではなく、ほどよくドライな感じ、すごく美味しいです!
これをラム酒に漬けて、フルーツケーキに入れました!

 クランベリーや、自家製伊予かんピールや、レーズン、クルミ、アプリコット、、、これでもかとドライフルーツ&ナッツを入れまして・・・

 焼き上げました!このフルーツケーキ!
やっぱりこのケーキ焼くの、私好きだなあ。どのケーキも焼いても楽しいのだけど、なんとなくそれぞれ思い入れがあります。

今日の読書
 濱田庄司の無尽蔵

古い本です。昭和49年に発行されています。
主人の持ち物です。 以前、古書店で手に入れたそうです。
ずっと本棚にあるな、と思ってはいたものの、読んだことはなく、なんとなく今読もうかなと思って、今朝借りました。

カバーから抜き取ると、こんな装丁の本が出てきます。
素敵な本です。
型押しのように模様になっているのは、たぶん、濱田さんが沖縄で作陶された時に描かれたキビかなにかの模様なのではないかなと思います。違かったらすみません!

この本は、読み進めません。
1ページ、1ページ、1文1文、あまりにも濃くて、はっとして、うー・・・と考え込んで、また読んで、あー・・・と思って、、、そんな感じです。

濱田庄司氏は、言わずと知れた日本を代表する陶芸家です。
1955年に人間国宝に認定され、1961年には柳宗悦氏の後を継ぎ、日本民藝館の二代目館長を務められました。

昭和39年に「民藝」に書かれた文章から・・・

「国際陶芸展を見て」
京橋の近代美術館で開かれた国際陶芸展を見て、私は日本の出品が欧米の出品に押されがちな印象をうけた。個人作家のものに関する限り、日本に分があると思っていたので少し意外だった。
欧米のに較べると、日本の出品は確かに陶工としての技術は届いている。しかし伝統的なものは伝統を護っていると思い込みながら、伝統の形だけをただ習慣として続けているのが大部分なので、ほとんどの仕事が生きていない。
私の考えでは伝統は地下水のようなもので、それを掘り抜いて新鮮な湧水をくむはずなのを、今の伝統作品は、古びた細々した呼び水にばかり頼っているのが眼に余る。



伝統は地下水のようなもの、、、、すごい言葉だなと思いました。

あと、轆轤のことについての文章も、簡潔で、明確で、逃げ場がないなと思いました。



「轆轤の稽古はいいものに感心するのと、少しでも多く轆轤を挽くよりほかにない。
同じ寸法の茶碗でもだんだん寸法より大きく見えるようになり、やがて内側の方が外より大きく見えるようにさえなる。ろくろでよく土の伸びたものは、同じ目方でも掌に乗せて軽く思われ、底の土の沈んだままのものは、目方がいやに掌に応えて快くない。




、、、焼き物を作る、ろくろを挽くというのは、なんて奥深いものなのかと、あらためて思います。
「いいものに感心する」というのも、なにがいいのかを見極める眼を持っていないといけないし、自分に厳しくないと、出来上がったものに対して下す自分の判断も甘くなるのかなと思いました。

今、なにが売れるとか、なにが人気があるとか、よくわかりませんが、なにか、少しでも誰かの気持ちに残るものっていうのは、いかに真剣に仕事に打ち込んで、真剣に作ったものであるか、というのがまず大事なのかなとも思いました。

いろんなことをちゃんと考え直さないといけないなと思っている今だから、本能的に、この本を読もうと思ったのかもしれません。
じっくりと読んでいきたいと思います。

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