2011年7月27日水曜日

夏の読書その2

最近、この本を読んでいます。
「それでもあなたの道を行け」
ジョセフ・ブルチャック編

この本には、北アメリカ先住民によって語られた、きわめて力強い知恵の言葉が集められています。
アメリカ先住民は文字による伝承は昔も今もないそうです。
伝えたいことは、話して聞かせて、聞いて覚えて、伝えられていきます。
時には数日に渡って、その話が続けられたこともあるそうです。
話を聞いている時、うっかり聞きもらしてしまったら、もうその言葉は消えていくのみです。
本を読み返すようなことはできないのです。
編者であるジョセフさんは、アナベキ・インディアンの血を引く方だそうですが、ずいぶん大きくなるまで、自分の中に先住民の血が流れていることを全く知らなかったのだそうです。
それを知ってから、このままでは消えゆく一方であるかもしれない先住民の文化を自分が伝承者となることを決められ、さまざまな活動をされています。

特に心に残ったことば・・・

子供の訓練は、じっと座っていなさい、そして、それを楽しんでごらん、という教えから、はじめられたものである。子供たちは、嗅覚を敏感にして、なにも見るものがないところに何かを見たり、まったくの静寂のなかに、じっとなにかを聞きとったりするように、と教えられた。
じっと座っていることのできない子供は、ちゃんと成長していない子供だ。
1933年 ラコタ族

あなたの歌をうたえ
空を
見上げながら
1939年に英訳 ヌートカ族 年老いた盲目の女性がうたった歌

人の命ははかない。だから、死を恐れたりするのは、意味のない事だ。死は遅かれ早かれ、誰にでもやってくる。人間やあらゆる生き物は、生存の中に入ってきて、時を過ごし、消え去って行く。けれども、山や川は同じままだ。目に見えるものすべてのうちで、こういうものだけが、変化せずに踏みとどまっている。
1905年に英訳 トゥシュカ社会の信条

まだまだたくさんありますが、またいつかご紹介します。
この本を翻訳された中沢新一氏があとがきでおっしゃっていますが、生活の環境もスタイルも大きく変化してしまった世界で、汚染物質や様々な情報をたっぷりと体と心に吸収してしまっている私たちが、どこまでアメリカ先住民の世界の純粋さや深さを理解できるのか・・・
でも、原発の事故やいろんな環境下にある今だからこそ、シンプルに自分がいま一番大切にしたいものはなんなのか?考えなくてはならないのだと思います。
私にとっては、ものすごい文明の進化とか便利な世の中よりも、今ある自然と寄り添って生きていくことが大切なんではないかな、と思うのです。
すると、この本に書いてあるような言葉がすごく大切に感じられます。
本を読みながらも、メールが届いたら、返信を打って・・・現代に生きる自分にどんなふうに取り入れていったらいいのか、わかりませんが、やっぱりこれが大切って思うものは、ぶれたらいけないんだと思います。

今日のサバンナ・・・赤とんぼがたくさん飛んでいました!

 今日も仲良く散歩
 サンタも元気です!
 ロビンも元気です!
エースも元気です!
しばらくボール投げをして、疲れたので地面に座ってサンタ達を見ていたら、目線の高さにたくさんのトンボが飛んでいて、私の目の10㎝前をスーッと飛んで行ったり、トンボに囲まれてしまいました。不思議な感覚でした。

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