2010年11月21日日曜日

リーディングカフェ 

今日、午前11時から、なかのたみさん主宰、第4回リーディングカフェが開催されました!
今回のテーマは 「食」 。
さて、どんな展開になるのかしら?と私もお茶をお出ししながら興味深々!
「まずは口慣らしで!」とリンゴを題材とした詩を何篇か皆さん次々朗読されました。
まどみちおさん、その他いろいろな方々のリンゴの詩。
リンゴってなんでしょうね、寒いところで栽培されるイメージがあるから、温かい日の当たる暖地でつくられるミカンよりもイメージがクールな感じ?私だけのイメージかしら?
リンゴがころり、転がって・・・みたいな内容の文を聞くと、みかんだと、こけたのか?と思うのは私だけ?リンゴが転がると思うところあって抵抗してるのか?とか、、。イメージが膨らみます。
そして、同じ詩でも違う方が読まれると、また雰囲気が違いました。
ちょっとした間の取り方やイントネーションが違うと、別の詩を聞いているようです。

次に向田邦子さんの 「ごはん」 というエッセーを読まれました。
向田さんの子供の頃のお話です。
向田さんと言えば、美味しいものが大好きで、その追求度やセンスはご存知の通りです。
その方の子供時代って・・・。
家は東京目黒の祐天寺、戦時下にあり、防空壕に避難する毎日。
その日も寝入りばなに空襲警報。
いつも昼に警報の時は、偵察のための飛行機ぐらいとわかっているので、ゆっくりお気に入りの本をかかえて防空壕へ、という感じだったそうです。
お気に入りの本とは、古本屋で買った「スタァ」と婦人雑誌の付録の料理の本。
うん。やっぱり!向田さん!
料理の本を見ながら、今日はこれとこれを食べたつもりになったり、材料のあてもないのに、作り方を繰り返し読みふけったそうです。
どんな状況下にあっても、自分の好きなものがぶれないというのが私はすごいなと思ったのです。
筋が通っている。
このエッセーの内容は、「人生のなかで心に残るごはんはなにか?」ということで、向田さんが選ばれたのは、大空襲の翌日、父親が「このぶんで戦争が進めば次は必ずやられる。最後にうまいものを食べて死のうじゃないか」と言って、母親がとっておきの白米を炊き、埋めてあったさつまいもを掘り出し、とっておきのうどん粉とごま油で、精進揚げをこしらえて家族みんなでお腹いっぱい食べて、どんどん食べてから、親子五人が河岸のまぐろのように並んで昼寝をした。
その時食べたお昼ご飯が一位、ニ位は小三の時に患った大病のときに母親が病院の帰りに何度も体のために食べさせてくれたうな丼。母親は食べず、自分だけ食べたうな丼。

「釣針のカエリのように、楽しいだけではなく、甘い中に苦みがあり、しょっぱい涙の味がして、もうひとつ生き死ににかかわりのあったこのふたつの「ごはん」が、どうしても思い出にひっかかってくるのである。」

という文章で締められています。

美味しい記憶は、確かに、ただただ美味しかったときはあまり残らず、なにか大変な事があった時成し遂げて食べた、とか、あの人とこんな話をしたときに食べたあの食事、とか。
いろんな気持ちがミックスした時に記憶に残るものかもしれませんね。

この後のリーディングカフェは、なかのたみさんの書かれたお話を皆さんで読まれました。
面白かったです。皆さん読まれながら笑いをこらえ切れず・・みたいなシーンが多々ありました。

なかのさんのテーマに対する切り口がいつもおもしろく、すごいなと思います。
本や文章を読む、だけでなく、いろんな楽しみがあることを教えてくださいます。
皆さんも是非体験されてみてください!!

今日のケーキ・・・

と、言いたいところですが、写真撮るの忘れましたー、、。
抹茶ガトーショコラ でした。
ホワイトチョコレートと抹茶の何ともいえぬ、合わさった美味しさ!
色も緑のお茶色で美しいのです!またご紹介します!

今日のきれいなもの・・・
きらきら朝露が光ってました!

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