中野たみさん主宰のリーディングカフェが今日開催されました!
計7名。まずは今月のテーマである「月」にそって、「絵のない絵本」アンデルセン著が皆さんによって朗読されました。
おもしろいなと思ったのは、約6冊、各々の手にした「絵のない絵本」は翻訳者がそれぞれに違ったことです。同じ原作を違う翻訳者が訳すことはよくあることですが、それをいっせいに読んでみて比べる体験はなかなかできないですよね。
皆さん興味深く読まれて、互いの違いを確認されていました。
子供向けに翻訳されたもの、大人向けのもの、それぞれの特徴がありました。
次に 「月二夜」 与謝野晶子著
そして 「月夜の便り」 宇野千代著
それぞれは長い文章なのでたみさんが抜粋された何ページかをコピーされたものを読まれています。私も聞き入ってしまいました。自分ではたぶん買ったり借りたりして読んだりはしないだろうと思われるこの二作。でも聞いているとなんだか面白い。
宇野千代さんの「月夜の便り」の中で、素敵な文章があったので・・・
「その夜はまるで昼のように明るい月でありました。
私は自分の用事があってみんなに遅れ、ひとりで、宿場へ上がる細い湯道を上って行きました。
あんまり月が明るいものですから、杜や谷川や田圃や吊橋やのそのちんまりした見慣れた風景が黒いところは白く白いところは黒いようにまるで写真の種板をでも見るような具合にもの珍しく見えるのです。私は時々立ち止り、前を見たり後ろを見たりして、やあとでも言いたいような気持で眼を輝かせました。自分の体もすうっと消えて、きれいなお化けになってしまいそうな月夜です。」
やあとでも言いたいような気持ち・・・
大人になって(うーん、精神的に大人になれたのか、いささか不安)、子供のころのようにわくわくする気持ちが湧き起こることがあります。そんなときがこんな表現になるのかな・・?
本を読むって、一人で過ごす時間だと思っていました。
でも、今日の皆さんの楽しそうな姿を拝見して、そうばかりでないことを知りました!
いろんな方の意見、知識、感じ方を知ることによって広がる世界がありました!
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